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本人調停の勧め(離婚や遺産分割は自力で対応できる!)

1 はじめに

 当事務所のホームページを見た友人・知人からは,よく「文章が長い」と言われます。私としては「十分に説明したい」という思いで書いているのですが,それはそれとして,読み手からすれば「要旨や結論だけを早く知りたい」という方も多いと思います。そこで,前置きを飛ばして重要部分だけを読みたいという方は,3→5→7と読み進めてください。ポイントは赤色で示しています。

2 弁護士費用をかけずに法律問題を解決したい!

 一般の方々が人生の中で法律問題に直面するという場面は少ないかもしれません。しかし,一般の方々でも,離婚や相続に直面するということは決して少なくありません。離婚や相続には何らかの法律問題が生じ,調停,審判,訴訟になるケースもありますが,これに自力で対応するのは不安だという方も少なくないと思います。
 そんなときは,弁護士に事件を依頼するのが最もオーソドックスですが,弁護士に事件を依頼すれば,着手金や報酬などの弁護士費用がかかります。「高額な」弁護士費用を取られるくらいなら,自力で頑張ろうという方もいるでしょう。特に,離婚では自分(又は相手)の財産や収入がそれほど多くない場合,相続では遺産がそれほど多くない場合には,弁護士に事件を依頼しても弁護士費用に見合うだけの効果はないと考えて自力で頑張ろうという方も少なくないと思います。

 なお,実際には,弁護士に事件を依頼して得られる利益からすれば,弁護士費用は決して「高額」とはいえない場合も多いと思いますが,ここではその話には深入りしません。

3 法律や調停手続をよく知らない人でも自力で調停に対応できる!

 離婚や遺産分割で当事者間に争いがある場合には,まずは家庭裁判所に調停を申し立てる必要があります。いきなり訴訟(裁判)になるのではなく,まずは調停での話合いからスタートします。離婚や遺産分割以外の紛争についても,訴訟ではなく話合いによる解決を図るために,裁判所に調停を申し立てることができます。
 裁判所には各種調停のために調停申立書の定型書式が備えられおり,書記官に尋ねればその書き方や手続を教えてくれます。したがって,調停に関する法律や手続をよく知らない人でも,その書式を利用するなどして簡単に調停を申し立てることができます。

 調停は,裁判所で話合いをするための手続で,調停委員が間に入って紛争解決のための話合いが行われ,話合いがまとまって一定の結論に達し,当事者双方がその内容に承諾すれば,合意事項を記載した調停調書が作成されます。調停調書には判決と同様の強制力(執行力)が発生します。
 ただ,調停は,訴訟(裁判)とは違って,当事者間の話合いがまとまらなければそれで終了し,裁判所が当事者の意思に反して強制的に判断を下すことはありません。したがって,調停の当事者は,話合いの結果に納得しなければ調停成立を拒否して調停を終了させることもできます。また,自己に有利な結論を導くために,必ずしも法律的に十分な主張立証をする必要もありません。そのため,法律や調停手続をよく知らない人でも,自力で調停に対応することは可能であるといえます。
 実際に,離婚や遺産分割では本人調停(代理人として弁護士を付けないケース)は少なくありません(むしろ多数派です)。特に,調停の圧倒的多数は離婚を含む夫婦関係調停で,その多くは本人調停のようです(当事者の双方又は一方に弁護士が代理人として就く事件は少数派です)。

4 本人調停の悲劇

 しかし,弁護士に何の相談もせず,ご自身の判断だけで調停離婚(あるいは協議離婚)をしたがために,取り返しのつかない大変な目に遭った方も少なくありません。特に,自分としては何がなんでも離婚したいと思っていながら,相手(配偶者)が離婚を拒否しているという場合には要注意です。そのような場合には,冷静さを失っていることが多く,とにかく相手に離婚に応じてもらうために,先々のことを考えず,何でも相手の要求を呑んで離婚してしまうという方が少なくないからです。

 私が相談を受けた事例でも,調停離婚ではなく協議離婚ですが,次のようなものがありました。
 相談者A(夫)は,相談日の1年ほど前に妻Bと協議離婚しましたが,結婚から離婚までの婚姻期間は2年弱で,2人の間に子はいません。Aは手取収入月額25万円程度のサラリーマンです。Aは,性格の不一致等から(詳細は聴いていませんが,Aに不貞・暴力などの有責性があったわけではないようです),離婚の数か月前に自宅を出て別居していました。Aは,1日でも早くBと離婚したいと思い,Bに離婚を申し出ましたが,Bはこれに応じませんでした。
 しばらくして,Bが代理人弁護士を付けてAに離婚協議を申し出てきました。BがAに突き付けた離婚条件は次のとおりでした。
① 住宅ローン(残債務2000万円)返済中のA名義の自宅不動産について,AがBに対し財産分与として同不動産を譲渡し(Bが同不動産に住み続ける),今後もAが住宅ローン返済を継続して完済時にBに対し同不動産の所有権移転登記手続をする。
② AはBに対し慰謝料として500万円を支払う。
 Aは,当然ながらこの離婚条件に納得しませんでしたが,Bの代理人弁護士が,これが妥当な離婚条件であるかのように言って強く要求してきたので,これに反論することもできず,さらに,とにかく1日でも早くBと離婚したいという思いも強かったため,この離婚条件を受け入れて協議離婚しました。離婚にあたっては,上記離婚条件について公正証書が作成されました。
 Aは,離婚当時,預金が200万円ほどしかなかったため,金融機関から300万円を借り入れて,併せて500万円をBに支払いました。その後,Aは,借入金300万円と住宅ローンの返済を続けてきましたが,当初から収支ギリギリの生活を送っており,とうとう返済できなくなって,破産したい(あるいは何かいい解決策はないか)ということで相談に来ました。
 Aは,これまでに浪費などは一切なく,堅実な生活を送ってきており,結婚前は比較的ゆとりのある生活を送ってきたようです。離婚当時は,まさか破産までしなければならなくなるとは考えておらず,今にして思えば,安易に離婚条件に応じてしまったということでした。
 Aの法律相談は1回限りで,事件として受任したわけではないため,その後のことは分かりません。ただ,その当時すでに長期間にわたって返済を継続していけるような状況ではなかったので,破産したのではないかと思います。

 これは極端な事例かもしれませんが,私の経験から見て決して稀なケースではありません(調停離婚の事例で,上記事例と同様に相手の一方的な要求をすべて受け入れて離婚し,財産分与や養育費の支払いで生活が破綻して相談に来たというものもありました)。皆さんは「こんな一方的な条件を呑むのか」と疑問に思ったかもしれませんが,弁護士に依頼せず自分ひとりで対応すると,冷静さを失ったり,相手方弁護士に圧倒されたりして,このような一方的で不合理な条件でも受け入れてしまうことがあるようです。
 これは,離婚後に相談を受けた事例ですが,離婚後に相談されても,ほぼ対処のしようがありません。いったん合意した財産分与や慰謝料その他金銭給付を白紙に戻すことは特段の事情がない限り無理です。また,養育費についても,その後の収入減などを理由に減額の調停申立てをすることは不可能ではありませんが,かなり難しいです。さらに,養育費については,特に強い執行力が認められているため,支払いを拒絶すれば,サラリーマンなどは簡単に長期間にわたって給与を差し押さえられてしまいます。
 ここまで極端な事例でなくても,子が幼少であれば,養育費支払いは長期間にわたって(子が成人あるいは大学卒業に達するまで)続くので,毎月の支払額のわずかな差がトータルで見ると大きな差になってきます。たとえば,子が1歳のときに離婚して,相手(配偶者)に親権が認められ,子が成人(満20歳)に達するまで,あなたが相手に養育費を支払うということになった場合,月額1万円違えばトータル(19年=228か月)で228万円の差が生じます(もちろん相手の立場でも同じです)。それだけでも大きな違いですが,離婚調停では,そのほかにも,そもそも離婚が成立するか,どちらに親権が帰属するか,財産分与や慰謝料その他金銭の支払いをどうするかなど,さまざまな問題があります。
 離婚調停での対応如何によっては,養育費に月額数万円の差が生じることもあり,その他の結論(離婚の成否,親権の帰属,財産分与や慰謝料その他金銭給付の額など)に大きな差が生じることもあります。遺産分割調停でも同様です。

5 本人調停支援制度(弁護士のアドバイスを受けながらの本人調停)の勧め

 以上のようなことから,一般の方々が弁護士に何の相談もせず,ご自身の判断だけで離婚調停や遺産分割調停をするというのは危険であると思います。
 それならば,本コラムの「本人調停の勧め(離婚や遺産分割は自力で対応できる!)」という表題はウソではないかと思われたかもしれません。しかし,ここからが本題です。離婚調停や遺産分割調停は,一般の方々でも自力で対応することが可能です。ただし,「弁護士のアドバイスを受けて調停に対応する」というのがポイントです。

 皆さんは,「離婚問題や相続問題に自力で対応するのは不安だけど,多額の弁護士費用をかけたくない」と思っていることでしょう。だからこそ,「本人調停の勧め(離婚や遺産分割は自力で対応できる!)」との表題に魅かれて,本コラムを読み始めたのだと思います。そんな方々のために「本人調停支援制度」を提案します。
これは,単なる法律相談ではなく,また,調停の代理人として弁護士に事件を依頼するのでもなく,当事者本人が代理人(弁護士)を付けずに調停を行い,毎回の調停期日での対応について弁護士のアドバイスを受けるという制度です。この制度では,弁護士は,裁判所に提出する主張書面の作成や証拠その他資料の収集・準備などの作業は行わず,これら作業は依頼者(当事者本人)に行ってもらいます。ただ,弁護士は,依頼者に対して,どんな主張をし,どんな証拠その他資料を提出するかのアドバイスをします(もちろん,提出すべき書類の書式や体裁,各種手続などのアドバイスもします)。これは,審判や訴訟(裁判)ではなく調停だからこそ合理的な制度であり,依頼者にとって大きなメリットがあります。

 依頼者にとっては,まず,弁護士に代理人として事件を依頼する場合(通常どおり弁護士に事件を依頼する場合)に比べて弁護士費用を大幅に抑えられますそのうえで,過去の同種事例や適切な法律的判断を踏まえ,その事案に適した合理的な落し所(妥協点)を把握したうえで,できるだけ自己に有利で現実的な主張・要求をし,裁判所や相手方をいかに説得するか,②自らの主張・要求に沿った適切な証拠や資料を,どのように収集・選別・提出するか,③相手方の主張・要求を踏まえて,どのような内容で合意するか(場合によっては調停不成立で終わらせるか,その場合のリスクなど)を知ることができます。調停では,訴訟のように必ずしも事実関係の主張立証や法律論の展開をする必要はないので,この①から③までを適切に判断できれば,主張書面等が巧く作れなくても大勢に影響はないと思います。
 依頼者は,毎回の調停期日に出頭して自ら調停に対応し,裁判所に提出する主張書面や証拠その他資料を自ら作成・準備しなければならないという手間を負わなければなりません。しかし,その手間を厭わなければ大幅に弁護士費用を抑えることができます。さらに,調停では,訴訟とは違って,たとえ弁護士が代理人に就いたとしても,当事者本人の出頭が原則です(望ましいとされている)ので,弁護士に代理人として事件を依頼しても,必ずしも当事者本人が裁判所に出頭する手間や時間が省けるわけではありません(もちろん,調停期日のうち何回かは代理人だけに出頭してもらって当事者本人が欠席することも可能ですが,基本的に当事者本人が出頭しなければならないという点で違いはありません)。この点を考えると,主張書面や証拠その他資料を自ら作成・準備するという手間を負い,自ら調停に対応しなければなりませんが,それさえ厭わなければ,大幅に弁護士費用を抑えたうえで,弁護士に代理人として事件を依頼した場合と比べて大差のない成果を得られます。

 ここで「そうは言っても,実際は弁護士に代理人として事件を依頼した場合と大きく異なる結論になるのではないか。」と疑問に思った方もいるかもしれません。確かに,調停の席でのやり取りや,提出した主張書面及び証拠その他資料の整理の巧拙が裁判所の心証に影響を与え,それが裁判所の方針(調停案)を動かす可能性もあります。しかし,最終的には当事者双方が合意しなければ調停は成立しないので,裁判所の方針(調停案)が自分に不利で納得できなければ,それに従う必要はありません。これに対し,訴訟(裁判)では,当事者が行った主張立証に拘束され,それが裁判所の判断(判決)に影響を与え,当事者が和解を拒否しても最終的には判決が下されるので,主張立証の巧拙が結果を大きく左右することがあります。この点で,調停と訴訟(裁判)は大きく異なります。
 もちろん,調停でも,弁護士が代理人として付いた方が依頼者にとって有利な結論が得られる場合があり,その点では弁護士に代理人として事件を依頼した方が安全・確実であるといえます。ただ,調停の特性(訴訟との違い)を考えると,多くの事案(特に離婚や遺産分割)では,本人調停支援制度でも十分に対応可能であり,弁護士費用を大幅に抑えたいという方にとってはメリットが大きいと思います。
 もっとも,調停でも,弁護士を代理人に付けた方が依頼者にとってメリットが大きいと思われる事案もあります。その点も踏まえて,「弁護士費用をできるだけ抑えたい」,「自力で調停をやってみたい」という方は,ご自身だけの判断ですぐに調停をするのではなく,まずは本人調停が可能な事案であるかどうかを弁護士に相談してみて,可能な事案であれば本人調停支援制度を利用し,難しい事案であれば弁護士に代理人として事件を依頼してもいいと思います。いずれにしても,まずは弁護士に相談して事件の見通しを見極め,費用対効果を考えて,どのような方法を採るかを考えるべきではないかと思います。

6 当事務所での本人調停(訴訟)支援制度の導入

 当事務所が現在のホームページを開設して以来,皆さんからは「着手金無料あるいは完全成功報酬制で引き受けてもらえないか」というお問合せを数多くいただきました。本ホームページトップの「弁護士探し・選びの7つの誤解」の中の「7.『着手金無料』や『完全成功報酬制』は本当か?(弁護士費用)」をご覧になったかもしれませんが,同ページで説明したとおり,当事務所では,基本的に「着手金無料」や「完全成功報酬制」を採用しておりません。
 ただ,お問い合わせいただいた方々のお気持ちは分かりますし,普段馴染みのない弁護士に事件を依頼するのに不安を抱き,「できるかぎり弁護士費用を抑えたい」と思っている方々が予想以上に多いことを知りました。そこで,このような方々の不安を解消し,できる限りそのニーズに応えたいという思いを持ちました。

本人調停支援制度は,弁護士にとっても,時間を大幅に節約できるというメリットがあります。主張書面の作成や証拠その他提出資料の収集・整理の時間を節約できるというのはもちろんですが,調停期日に出頭しなくて済むというメリットが大きいです(特に,当事務所では,基本的に調停期日出頭の日当を取っていないため,このメリットは大きいです)。というのは,調停の場合,訴訟とは違って,毎回の期日に2~3時間拘束されることは普通で(訴訟では,尋問期日でもない限り,通常は数分から長くても20~30分程度で終わります),これが弁護士にとって大きな負担になります。
 そのため,弁護士にとっても,本人調停支援制度はありがたく,表現が悪いかもしれませんが,弁護士費用を大幅に引き下げても採算の取れる仕事です。そこで,当事務所としても,依頼者側のニーズに応えて,本人調停支援制度を採用することにしました。

 ただ,依頼者としても,単に「弁護士費用が安ければいい」というわけではなく,最も重要なことは「依頼者にとってできるだけ有益な結果を勝ち取る」ということです。そのため,ご相談いただいた方には,最初に本人調停支援制度に馴染む事案かどうか(本人調停でも十分に対応可能であるかどうか)をご説明したうえで,同制度を利用するかどうかを判断していただきます。ただ,離婚調停や遺産分割調停など多くの事案では,本人調停支援制度で十分に対応可能であると思いますので,ご本人が同制度を希望される場合には,同制度に基づいて全力でサポートいたします。
 訴訟(裁判)でも,本人の能力と意欲次第では,弁護士のアドバイスを受けながら行えば,本人訴訟で十分に対応可能な場合があると思います。そのような場合には,本人訴訟支援制度に基づいて全力でサポートいたします。
 なお,皆さんの中には,「本人調停(訴訟)支援制度を利用してみたいが,自分で対応できるか不安だ。」という方もいるかもしれません。しかし,本人調停(訴訟)支援制度をご利用いただいた方が途中で「やっぱり弁護士に代理人として調停(訴訟)をやってほしい。」という場合には,一般的な受任事件(弁護士が代理人として受任)に移行し,本人調停(訴訟)支援制度の着手金は受任事件の着手金に充当します(二重に着手金が発生するわけではありません)ので,安心して本人調停(訴訟)支援制度をご利用ください。

7 本人調停(訴訟)支援制度の弁護士費用

 皆さんが最も知りたいのは,本人調停(訴訟)支援制度を利用した場合の弁護士費用だと思います。
 ここで誤解のないように指摘しておきます。皆さんは,「弁護士が調停期日に出頭せず,主張書面の作成や証拠その他提出資料の収集・整理などもせず,毎回の調停期日にアドバイスをするだけであれば,弁護士費用は調停期日回数分の法律相談料程度でいいのではないか。」と思われるかもしれません。しかし,少なくとも当事務所の本人調停(訴訟)支援制度と単なる法律相談では,弁護士の時間的・労力的負担は大きく異なりますし,また,依頼者が得られるメリットも大きく異なります。そのため,本人調停(訴訟)支援制度の弁護士費用は,単なる法律相談の相談料のように,弁護士が依頼者に直接アドバイスをしている相談時間で換算できるものではありません。
 確かに,主張書面の作成や証拠その他提出資料の収集・整理は,弁護士が受任事件を処理するにあたって重要な業務です。しかし,弁護士業務はそれだけではなく,より重要な業務は,その事案を分析して,それに沿った方針や主張を組み立てることです。調停に関していえば,先ほどのとおり,①過去の同種事例や適切な法律的判断を踏まえ,その事案に適した合理的な落し所(妥協点)を把握したうえで,できるだけ自己に有利で現実的な主張・要求をし,裁判所や相手方をいかに説得するか,②自らの主張・要求に沿った適切な証拠や資料を,どのように収集・選別・提出するか,③相手方の主張・要求を踏まえて,どのような内容で合意するか(場合によっては調停不成立で終わらせるか,その場合のリスクなど)を判断することです。このような業務(作業)は,多大な時間と労力を要し,事件を受任しているに近いものです。これに対し,一般的に法律相談は,限られた時間の中で(基本的には相談者と面談している時間内で),限られた既存資料をもとに,包括的な一定の法的アドバイスをするにすぎず,調停又は訴訟における全資料を精査して,長期間にわたって期日ごとに個々の主張立証その他期日対応について個別的なアドバイスをするわけではありません。
 なお,本人調停(訴訟)支援制度と同様のサービスを法律相談として依頼しようとすると,いわばタイムチャージ制のような形になって,法律相談のたびに(相談準備のための調査や資料収集・検討時間も含めて)相談料が発生し,かえって割高になるのではないかと思います。

 他の法律事務所のホームページなどを見てみると,主に離婚調停について,契約期間(概ね3~6か月程度)を定め,基本料金(着手金)を概ね5~20万円とし,場合によっては延長料金1か月当たり1~2万円程度とする事務所がいくつか見られます(「本人サポート」,「バックアッププラン」などと称する制度)。
 これらの事務所がどこまで本人調停を支援(サポート,バックアップ)するのか分かりません。しかし,調停が3か月程度で終了することは稀で,1年あるいはそれ以上に及ぶことも少なくありません。したがって,期間を区切ったのでは最終的な結論や方向性を見据えた支援をしてもらえるのか(調停期日ごとの個々の主張や対応についてのアドバイスだけにとどまってしまうのではないか)疑問です。また,調停は,事案の難易ではなく,当事者本人や裁判所の都合,日程調整などの本質的でない理由によって長期化する場合も多いので,短期の契約期間を定めるのはどうかと思います。

 以上を踏まえて,当事務所では,本人調停(訴訟)支援制度について,契約期間を定めず(調停終了まで支援し),弁護士費用(着手金)を次のとおりとしています。なお,諸実費は依頼者の負担になりますが,報酬(成功報酬)は発生しません。
 まず,離婚調停及び遺産分割調停については一般的な受任事件(代理人として受任した場合)の報酬基準(「弁護士費用(報酬基準)」の「4.お問合せの多い主な事件類型」)では30万円(消費税別)であるところ,その2分の1(15万円)ないし3分の2(20万円)としています。基本的には15万円(消費税別)で,多くの事案がこれに該当しますただ,当事務所では,離婚調停や遺産分割調停の受任事件については,もともと報酬を考慮して着手金を比較的低額に設定していますが,本人調停支援制度では,報酬が発生しないことを考慮して,複雑・困難な事案では20万円(消費税別)としています
 次に,その他の調停又は訴訟については一般的な受任事件の報酬基準(「弁護士費用(報酬基準)」の「3.一般民事事件(基本的な報酬基準)」)とは違って,経済的利益に拘わらず10万円ないし20万円(いずれも消費税別)としています着手金額の幅は,基本的に事案の複雑さ・困難さの違いによるものですが,経済的利益が小さければ(特に少額訴訟等),それに応じて着手金も減額いたします。
 個々の事案の具体的金額については,最初の無料法律相談(無料診断)で,事件の見通しとともにお伝えいたしますので,お気軽にお問い合わせください。

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